Wiresharkとは
Wiresharkは、ネットワーク上のデータトラフィックをキャプチャし、詳細に解析するためのオープンソースのパケットキャプチャツールです。LANを通じたデータ通信の情報を可視化して特定のデバイスに流れているトラフィックの情報等を確認できます。
WiresharkでUSB通信をキャプチャするには
WiresharkでUSB通信をキャプチャするには、以下の手順を実行します。
- WireshrakとUSBPcapのインストール
- Wiresharkの起動
- キャプチャ設定
- キャプチャの開始
- キャプチャの停止
WiresharkとUSBPcapのインストール
Wiresharkのダウンロード (折り畳まれています。クリックすると展開されます)
Wireshark Downloadのサイトからインストーラをダウンロードします。
今回WiresharkをインストールするPCはWindows11(64bit)なので、Windows x64 Installerをクリックしてダウンロードします。

Wiresharkのインストール (折り畳まれています。クリックすると展開されます)
ダウンロードしたWireshark-4.4.0-x64を選択し管理者として実行します。

インストーラーが起動するのでNextボタンをクリックします。

ライセンスの同意が表示されるます。問題なければNotedボタンをクリックします。

コンポーネントの選択が表示されます。インストールしたいコンポーネントを選択してNextボタンをクリックします。

ショートカットの生成とファイルの関連付けが表示されます。作成したいショートカットとファイルの関連付けの有無を選択してNextボタンをクリックします。

インストール先のフォルダ指定が表示されます。任意のフォルダを指定またはデフォルトのままNextボタンをクリックします。

ライブネットワークデータキャプチャにNpcapまたはWinPcapの選択要求が表示されます。(デフォルトではNpcapを選択しインストールするチェックが入っています) Npcapで問題なければそのままNextボタンをクリックします。

USBトラフィックをキャプチャすためUSBPcapをインストールするかの選択が表示されます。
USBキャプチャが目的なのでInstall USBPcapにチェックを入れInstallボタンをクリックします。

Wiresharkのインストールが開始されます。

Ncapのインストール (折り畳まれています。クリックすると展開されます)
Npcapのライセンスの同意が表示されます。問題なければ I Agreeボタンをクリックします。

インストールオプションが表示されます。必要なオプションがあればチェックを入れ、無ければそのままInstallボタンをクリックします。

Npcapのインストールが開始されます。

インストールが完了(Complated)したら、Nextボタンをクリックします。

インストールが終了(Finished)したら、Finishedボタンをクリックします。

USBPcapのインストール (折り畳まれています。クリックすると展開されます)
USBPcap Driverのライセンスの同意が表示されます。問題なければ I accept the terms of the License Agreementにチェックを入れ、Nextボタンをクリックします。

USBPcapCMDのライセンスの同意が表示されます。問題なければ I accept the terms of the License Agreementにチェックを入れ、Nextボタンをクリックします。

インストールオプションが表示されます。必要なオプションがあればチェックを入れ、無ければそのままNextボタンをクリックします。

インストール先のフォルダ指定が表示されます。任意のフォルダを指定またはデフォルトのままInstallボタンをクリックします。

USBPcapのインストールが開始されます。
インストールが完了(Complated)したら、Closeボタンをクリックします。

Wiresharkのインストールの完了 (折り畳まれています。クリックすると展開されます)
NpcapとUSBPcapのインストールが終了すると、Wiresharkのインストールが引き続き実行されます。
Wiresharkのインストールが完了(Complated)したらNextボタンをクリックします。

Wiresharkのセットアップが完了したらFinishボタンをクリックし、PCを再起動します。

Wiresharkの起動
Wiresharkを起動します。USBPcapのインストールに問題が無ければ、キャプチャの一覧にUSBPcap*の項目が表示されます。(初回インストールまたはアップデートインストールでUSBPcapの項目が表示されないことがあります。原因と対処方法は別の記事で紹介します。)

キャプチャ設定
USBPcap1の左側の歯車アイコンをクリックします。

USBPcap1の設定が表示されます。

Attached USB Devices でキャプチャしたいUSBデバイスにチェックを入れます。
チェックを入れ終わったら保存または開始ボタンをクリックします。

キャプチャの開始
キャプチャ設定画面で開始ボタンをクリックした場合、即座にUSB通信のキャプチャが始まります。

キャプチャ設定画面で保存ボタンをクリックした場合、キャプチャメニューの開始を選択、もしくは開始アイコン(青い背びれ)をクリックします。

キャプチャの停止
キャプチャの停止はキャプチャメニューの停止を選択、もしくは停止アイコン(赤い四角)をクリックします。

PCM/DSDオーディオ信号再生時のUSB通信キャプチャ例
foobar2000でPCM 768kHz、ネイティブDSD512、DoP DSD256音声信号再生時にWiresharkでUSB通信をキャプチャした例を紹介します。
PCM 768kHz 24bit 再生時のUSBアイソクロナス出力データ
PCM 768kHz 24bit テスト信号(正弦波 1kHz)再生時にキャプチャしたUSBアイソクロナス出力データです。
4Byte(32bit)中3Byte(24bit)がデータ領域として使われていることが確認できます。

ネイティブDSD512 再生時のUSBアイソクロナス出力データ
ネイティブDSD512テスト信号(正弦波 1kHz)再生時にキャプチャしたUSBアイソクロナス出力データです。
連続した1bit PDM波形データが確認できます。

DoP DSD256 再生時のUSBアイソクロナス出力データ
DoP DSD256 テスト信号(正弦波 1kHz)再生時にキャプチャしたUSBアイソクロナス出力データです。
DoP DSDの特徴的な仕様である0xFA,0x05のマーカーがデータ中に繰り返し埋め込まれていることが確認できます。
